トップの画像はうちの沈丁花です。
葉っぱはないし、花もほぼ終わりかけでお世辞にも美しい姿ではなくなってしまいました。
香りもピークは越えた感じですね。
でも、この沈丁花は雌木で夏になると実を付けます。詳しく知らないですが、沈丁花の雌木は珍しくあまりないとか・・・
本当ですかね?
さて、前回の続きを・・・
白ゴマ斑 毬姫
中津山採取の一点物の白ゴマ斑で、綺麗な切れの良い白斑が入る個体です。また、花がわずかではありますがピンクの覆輪花になる一応二芸品です。
個人的にはお気に入りで期待してたのですが今年はえらく地味になってしまいました・・・。
祖谷の満月も似たような性質があり、株分けしたり実生したりするとえらく地味になってしまうことがあります。作り込んでいるとそのうちにまたド派手になったり柄が砂子状になったりと、結構変化が楽しめます。
まあ、青くなったことはさみしいですが、これで逆に生育上は有利なわけで、その点を考えるとこうした貴重品は青葉の年も歓迎できるということです。
ちなみに後ろに写っているのは聖帝ですね。最近あまり作柄の調子が強くなく、柄こそ毎年安定して派手ですが、大きくなってくれません。
黄聖錦の系統は、芽出しが早く、西祖谷産白三光斑のどれよりも早く芽出しが始まります。実生を繰り返すうちに変化は出てくるかもしれませんが、この性質は子供にも遺伝するため、鑑別に利用できます。
また、黄聖錦は芽出しの時に非常に赤く染まります。この点も祖谷の太陽や赤とんぼと比べると、明らかに違いがあります。
ちょっと祖谷の満月つながりで・・・
白ゴマ斑 祖谷の満月
祖谷の満月は今年こんな感じになっています。一方は大柄な縞斑のような感じですが、もう片方は細かいゴマ斑となっています。
こんな感じで祖谷の満月は暴れを伴います。
実際、私が祖谷の満月を初めて譲っていただいたときも地味でしたし、その翌年も地味柄でした。
ところが3年目を過ぎた辺りからぐんぐん柄が派手になっていき、ピーク時の姿は本当に素晴らしく葉も丸みがあるため、私はゴマ斑の最高峰だと思っています。
白ゴマ斑 十六夜
中津山系のゴマ斑で、後さえの性質があり夏前には白く美しい姿になります。
このゴマ斑も本当に素晴らしいと思います。
ただ、毎年柄が強いため、なかなか大きくなってくれません・・・。
ゴマ斑の中には、このようにオレンジやワインレッドであがり、黄色になり、白く冴えていく個体がいくつかあり、その季節ごとの変化も醍醐味と言えると思います。
仮に暗んでいく個体だとしても、どこかで素晴らしい姿が楽しめるなら、その変化を見れば毎日棚を見ていても飽きることがありませんね。なので、白三光斑やゴマ斑は何鉢あっても良いのです。似た個体でも芽出しの色や雰囲気にはそれぞれ違いがあり、いろいろあるから楽しいのだと私は感じています。
白三光斑 祖谷白龍
この個体は西祖谷産白三光斑の一つですが、赤とんぼや白寿など多数を採集された香川県のKさんの採取品ではなく、同じく香川県のTさんが採集されたものです。採集者の方と私以外の棚には無いと思います。
西祖谷産白三光斑の中ではかなり大型になり、また葉の軸が比較的短くて締まった感じのする姿となります。
私の所には結構前からあるのですが、栽培が下手くそになってしまい、いじけてなかなか大きくなってくれません。
貴重な物だけになんとか大きくなって欲しい個体なのです。
西祖谷産白三光斑 赤とんぼ 原個体
真ん中に移っている2鉢は、どちらも赤とんぼの原個体です。
赤とんぼは葉が丸みを帯び、祖谷の太陽に比べると背も高くなる傾向にあります。また、葉が完成する頃になると、軸は赤味が抜けて青っぽくなってきます。Kさんと一緒にこの個体の命名を思案していたとき、Kさんの棚は斜光が弱く日が強かったこともあって、白斑の部分が赤く紅隈をさしていました。それで、赤とんぼになったわけです。他の個体より紅隈をさす傾向が少し強いように思います。
白散り斑 吉野川 実生選抜個体
この個体はKさんよりお譲りいただいた個体ですが、ラベルには産地のみ書かれていて吉野川と書かれておらず、実は詳細ははっきりしません。しかし、吉野川の実生苗だろうと思います。
満作となると大型になります。今はまだアイボリー色ですが、これから白く冴えていきます。
大型で白斑が川のせせらぎを感じさせることから、吉野川と命名したのです。
今年、初花が来ていましたが、早々に取り除いてあります。
白散り斑 愛優姫 実生個体
愛優姫って「あやひめ」と読むらしいですね。先日教えてもらいました。
以前の記事で紹介した芽出し時はかなり赤味が強かったですが、かなり白くなってきました。
しかし、ちょっと柄が強くなりすぎてしまいました・・・。来年は作落ちして柄も落ち着いてくれるかもしれません。
立派な花が2個付いてましたが、一つは取り除きました。写真写りのために2つとも残しておこうか悩んだのですが、中途半端に一つだけ残してあります。でも、ちょっと実生は厳しいかなぁ・・・
この個体は背も凄く高くなるようです。
白散り斑 利休錦
利休錦は九州産の素晴らしい散り斑で、私も凄くお気に入りのヤマシャクヤクの一つです。小さな株はオークションに出していますが、気がつけば花付きの鉢も結構増えてました。ですので花付きも一つ出品しようかと思っています。
九州産だからなのか判りませんが、葉が大きくなり見た感じも雄大で、棚でも一際存在感を出します。
白散り斑 白霊峰 原個体
白霊峰の開花サイズ個体です。白霊峰の柄は本当に素晴らしく、夏に棚では一番輝いているといっても過言ではありませんね。
葉が細葉であることが唯一の欠点かもしれませんが、それでも白霊峰が放つ魅力は抜きん出た物を感じます。
生育はなかなかに繊細で、ぐんぐん化けるように大きくなることはなく、枯れたりすることはありませんが簡単には作上がりしてくれません。そのぶん全体的に数は少ないだろうと思います。
白三光斑 宴
これは、白三光斑の中でまだ私もあまり紹介してなかった個体の一つです。
一連の白三光斑と特別大きな差はありませんが、祖谷の太陽に似ているも草姿は太陽よりも大型で、葉の軸が短くて締まった感じの個体です。
その締まりのおかげで見た感じが非常に格好良く、素晴らしい個体の一つです。
白三光斑はどれもみな似ていますが、なかでも宴は祖谷白龍によく似ていると思います。
これも数はほとんど無く、採集者の方と私の所くらいにしか無いと思います。早く大きくなって欲しい個体の一つです。
さて、写真やネタはまだ他にもいくつかあるのですが、もういい加減長くなってきたので、あとはやめときましょうかね。
こうやって写真を撮って取り込んでブログの記事を書いている間にもヤマシャクヤクたちは日々大きくなって変化してきています。
実際、芽出しの早い黄金郷や、萌黄斑覆輪花などは咲き始めてきました。
また休みの日にでも写真が撮れたら、ブログでも紹介していこうと思っています。
バルトさん、おはよう御座います。
私は、どうして白三光斑や胡麻斑に目が行きがちで実際私の棚はほぼそれだけな感じです(^_^;)
聖帝の柄は、丁度良く本当に綺麗ですね!
赤とんぼの原木も、貴重な個体ですよね。
赤とんぼに限らず、私は原木は貴重な価値があると思うんです。
採取者のK氏は、原木でも実生でもどちらでもいいと言ってましたが、私は原木にちょっと拘りがありますね!
実生選抜個体は、確かに綺麗なんだけど原木!!って響きに貫禄を感じるんです。
宴、初めて見ましたが、祖谷の白三光斑は本当に魅力的でどれも甲乙付け難いと思います。
白霊峰は、うちでは年に本当に僅かずつしか成長しなくて作り方に問題があるのか?いつも考えてしまいます。
でも、他の物が順調に育っているので、確かに派手な個体ですが白霊峰は成長が遅い性質があるのか?
好きなヤマシャクヤクなので、いくら問題児でも手放さないで何とか成長して欲しい!
バルトさん、白霊峰にアドバイスをお願いします^ ^
また、オークション出品楽しみにしております。
銀さん
いつもコメントありがとうございます。^^
うちの棚も基本ゴマ斑や白三光が多いですよ。そりゃあ文句なく綺麗ですからね~
私はそうした派手な柄以外の渋い個体も好きなんです。食卓に並ぶおかずのように、たとえステーキが好きであっても、ランチョンマットの上にサラダやスープなどの食材も並んでいる方が楽しいと思うのです。
銀さんもいろいろ集めてみられると、楽しいですよ~^^
私も原個体に寄せる思いは強く持っています。神が作られた物なのか、人が作った物なのか、作り手が違いますから。
だからといって実生に価値がないわけでは無いと思います。実生の場合は、自然で存在し得なかった柄や複数芸を作り出す事ができるからです。そこに実生の醍醐味があり、交配や選抜することは十分に価値のある事だと思います。まあ、その場合は親である原個体を超える何かは欲しいところでしょうけどね。つまり、原個体の価値と実生個体の価値では、価値の種類が異なるということだと、私は思っています。
白霊峰は、大きくなりにくいですね~^^;
私も栽培はさほど上手ではないので、苦戦してます。
だからといって特別な策はないですよ。あれば全部のヤマシャクヤクに適用します。