実生の不思議

低気圧の通過で、広島も大荒れの天気です。
気温も低く、突然冷たい雨が降ったかと思えば突然晴れたり、また降ったり・・・。
風も強く、昨夜はハウスの窓を一部閉めました。

今夜もオークションに3点ほど。

まずはキララの実生を2点。

実生苗という点を考えれば、この雰囲気の柄が一番良いかもしれません。
あまり派手すぎだと上手く育ちません。実際、私が数年前に実生した塩山の実生1年生はすべて親と同じ総柄で出ました。このため、いつまで経っても大きくなりません。
実生はやはりある程度の速度で育たないと、どうでしょう??4年も5年も3枚葉では、やはり嫌気がさしてしまいます。

こちらは小島の3年生(2010年蒔きの2012発芽個体)

あまり派手ではありませんが、育成面を考えるとこのくらいがちょうど良いように思います。
特に小島の系統は派手になったり地味になったりを繰り返しますし、親木にするには地味目で十分のようです。地味目の個体でも派手な個体を生むことがよくあるからです。
小島や西祖谷産白三光斑ではこの特徴が少し感じられます。
逆に派手すぎる個体は、実生すると弱ってしまうため、実生に使いにくい側面があります。

さて、前置きがながくなりましたが、今日は実生について。
ヤマシャクヤクの実生は割と早めに結果の出る雪割草などに比べて難しい面があります。
種を蒔いて花が咲くまで早くて4年、普通は5~6年かかってしまいます。

小島の系統は発芽した年(1年生)は青葉個体がほとんどです。一部の個体に少々柄が出る程度です。
黄聖錦にいたっては、1年生は完全な青葉、2年生でごくわずかな斑が入る程度、3年目で少し、4年目からようやく本芸が出始めます。

例えば、徳島産のゴマ斑(写真左の個体)

この個体は4年目で始めてごくわずかな柄が出てきたものです。写真は5年目で更に柄が進んでいます。あまりに地味すぎて、4年目以前は1枚の写真すら撮ってないほどです。
後冴えの個体ですが、今年で柄が進むのか要注目です。

小島峠系統の実生から出た残雪錦。(写真右の個体)

5年目まではずっと全葉に柄はあるもののとても地味でした。

なので、実生すれば地味柄しか出ないと思っていましたが・・・・・・

いざ実生してみるととんでもない派手柄がぞろぞろ・・・
右下の個体はほぼ真っ白です。
不思議なもんです。
派手柄の小島でも、1年目からここまでの斑は入りません。

地味柄の実生苗でも先でどうなるか本当にわからないものです。
なので、地味でも粗末にせず基本花が咲くまではすべて捨てずに育てていますし、実生苗は本当に面白いです。昨年は初花だったので、ほとんど種が採れてませんが、今年はしっかり種も採りたいと思っています。

この残雪錦は後冴えですが、普通の小島とは芽が出た時の色がわずかに違うような気がします。
少し赤の色が澄んだ感じがします。どちらかというと黄聖錦に近い色に見えますね。

その逆に1年目が派手で、育つにつれて地味になる物もあります・・・。
まあ、青葉になるわけではないので、1年目さえ切り抜ければ、あとは楽に大きくなるでしょう。

親の形質が遺伝する・しないも様々。
例えば、朝焼け。

これほど派手でも親と同じような柄はせいぜい16分の1位しか出ません。しかも、親と同じ柄で出ると育ちが極めて悪く、大きくなりません。

よく似た北斗星は実生で素晴らしい子どもが得られる上、生育も順調で素晴らしい品種と思います。

小島峠系統・黄聖錦や西祖谷産白三光斑・朝焼けなどは花がほぼ同じ時期に咲くため、交配もしたことがあります。
ちなみに、小島に黄聖錦を交配すると、わずかに1本だけ斑入りが出ましたが、残りはすべて青葉になっています。
また、朝焼けに黄聖錦を交配するとすべて青葉になっています。まあ、もともと朝焼けは青葉ばっかり出ますが・・・(汗)
つまり、斑入りヤマシャクヤクの遺伝的にはやはり斑入り遺伝子は劣勢で、ヘテロでは発現しにくく、交配によって新しい品種を作るためには戻し交配まで必要な可能性があると言うことですね。
時間にして10年必要です・・・。
斑入りに白花ヤマシャクヤク紅覆輪花を掛けた時にも柄が出ない可能性は高いかもしれないですね。実際、うちで実験した結果ではすべて青葉になっていますが、使った親があまり良い物ではなかったので、何とも言えません。確実に斑が出る小島などを使って検証してみたいと思います。

まあ、でも基本はセルフでしょうけどね・・・
銘品で交配して1年分丸々青葉個体を産出すのはできればしたくないですね。

コメント

  • コメント (2)

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    • 2014年 3月 22日

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    ホームページの方は 楽しく見させていただいていました。ブログも楽しみです。
    派手柄は難しそうですね。

  1. SECRET: 0
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    >海さん
    コメントありがとうございます。
    今年も魅力をお伝えすべく、頑張っていきたいと思います!
    派手柄でも後暗みする物はそれなりに大きくなっていきます。暗まない個体でキツイ斑入りを幽霊と呼んでいますが、そういう物はやはり難しいですね。

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