久しぶりの晴天休日となった気がします。
少し時間が取れたので、予定ではありませんでしたが、葉痛みなどでほとんど青い葉が無くなった株のみ植え替えを少々・・・。
やはり今年の夏は天候不順だったため、根の張りは例年よりも良くないです。
根張りが今ひとつだから早めに葉が枯れているのかもしれませんけどね。
今日は私が行っているヤマシャクヤクの植え替えを写真付きで紹介します。
って、あまりに普通すぎて何も参考にならないかもしれませんが・・・。
まず植え替え前の写真。
もう来年の芽が出来てますね。
花芽二つと言ったところでしょうか。
今年が花一つ・葉芽一つでしたので、わずかに作上がりした程度ですかね・・・。(;^_^A
もう葉は茶色く変色したのでカットしています。
真ん中のが昨年の茎で、両端が今年のカットした茎ですね。
茎のカットは根元から残さず切るやり方と、私のように地際1センチ上で切るやり方と、どちらでも良いと思います。
私はカットした茎の様子から根の様子を伺うためにわざと少し長めに切っています。
株際でカットすれば、根の様子を知る手がかりは無くなりますが、病気の進入源にはなりにくらしいです。
また、完全に茎が無いと、植え替え作業中に持つところが無く、やりにくいです。
できればあまり根は触りたくないですよね。
鉢を横にしてトントン鉢を叩きます。
そして用土が緩んできたら、落とさないように傷めないようにそっと取り出します。
取り出して軽くふるって土を落とします。
で、こんな感じに。
白い根がたくさん伸びています。
私は小さめの鉢を使う癖があるため、細根が高密度になっています。
満作の株になると、細根はこの倍近くになります。
ちなみに、この鉢は雪割草鉢5号です。
ただ、このような作のスタイルは根茎が団子のように矮化しやすく、あまり良くないらしいです。
理想を言えば、大きめの鉢でゴボウ根が伸びるように栽培するべきのようです。
私のように棚が狭い場合はどうしても大きな鉢を使いにくくて・・・
良くないと思いつつも、鉢を絞ってしまいます。
根を傷めないように乾かさないようにできる限り丁寧に短時間で土を取り除きます。
土を取り除いたら、ゆるめのシャワーで根を洗います。
根痛みが全くなければ、洗いません。
で、消毒液にドボン。
消毒液は、ベンレート、トップジンM、オーソサイドなど、裏面に花卉類で適用が書いてる物なら何でもOKです。
特に、その年に何か棚で病気が出ていれば、それに対応した薬剤を使います。
時々ネコブセンチュウが見られる場合がありますが、その場合は薬浴に使う薬液バケツを別に用意します。
ネコブセンチュウには47~50度の湯浴が良いようですが、、私は基本ネマトリンエースかネマキックの薬剤散布で対応しています。
バイデートでもかまいませんが、毒性が劇物ですし花卉類への適用が無かったように思います。
また、センチュウは鳥の糞にしばしば混入していますので、野鳥を寄せない工夫もした方が無難かもしれません。
もちろん、高温発酵や加熱処理がなされていない鶏糞はセンチュウの危険性大です。
ネコブセンチュウについては、またいつか改めて記事を書こうと思っています。
さて、薬浴している間に鉢を準備します。
鉢底網を敷きます。とんがり帽子のように盛り上がったタイプもありますが、植えにくい上にナメクジが住み着きやすいので、私は使っていません。
また、穴が大きな物も、小さなナメクジが進入してしまいます。
排水用の粗めの硬質鹿沼を入れます。
用土は鹿沼でも赤玉でも軽石でも何でも良いと思います。
排水が良ければOK。
ちなみに、私は使う用土が小粒のため、底の用土には中粒を入れています。
植え込み用土が中粒なら、排水用の粗め用土は必要ないでしょうね。
要は水がザーザー抜けるだけの排水があれば良いだけです。
これを水で洗って微塵を抜きます。
サッと洗ったら、植え込み用土を少し入れます。
入れた用土の上に元肥をパラパラと入れます。
私はヤマシャクヤクを始めた頃からずっとバイオゴールド元肥を使っています。
ちょっと高すぎるのが難点ですが、肥料焼けを起こしません。
用土に混ぜて使うのが基本のようですが、根に触れるところで中に撒くだけです。
こんな感じで元肥が見えてますので、ここに植え込めば根に直接触れます。
株をこの上に乗せて用土を少し入れていきます。
たくさん土が入ってるように見えるかもですが、実際にはたくさんではありません。
細根の上に乗っている状態です。
この状態で枝先などを持って鉢を振動させ土を細根の間へすき込んでいきます。
土が根の間へ入っていき、隙間を埋めていきます。
用土が荒い場合は、棒などで突かないと入らないでしょうね。
個人的には根を傷めるような気がするため、棒などは使っていません。
さらに少しずつ用土を小分けに入れては振動させて、細根の埋めていきます。
土を入れて、振動で土を落として振動させると、
土が下方の隙間を埋めて株が再び見えてきます。
これを繰り返していくだけです。
株元に微塵がたくさん付いてますね・・・。
私は横着で微塵を抜いてないもので・・・(汗)
気になる方は、ここで一回水で洗い流すと良いと思います。
私はさしも気にもせず、
全部植え込みました。
すぐにラベルをたてます。
植え込んだら何度もシャワーで水を流します。
普段は鉢を持って、傾けたりしながらコントロールして水が透明になるまで洗い流します。
このやり方ですと、微塵は完全には取り除けません。
気になる方は事前に用土を洗うかふるいにかければ、それが一番良いかもしれません。
微塵を抜く目的が排水だけなら、このやり方で写真のように十分水が抜けますので、必要ないですね。
これで完了です。
病気を患っている株などは、この後で用土に消毒薬液を灌注します。
ネコブセンチュウに罹患している場合は、用土の上に対センチュウ薬を振りまきます。
また、活力剤をこの後与えても良いのでしょうね。
なお、葉が無い株や見た目で他のものを区別が付きにくい個体を同時に複数植え替えるのはやらないようにしています。
葉も無い株を鉢から出して、複数植え替えれば、ラベルを取り違える可能性があるからです。
株分けしたりすればなおさら判りづらくなりますし、とにかくラベルは大切です。
ですので、植え替えは親株と小さな実生苗を交互にやるとかして、根だけでも絶対に間違えようが無いような工夫をしながら行っています。
なんの変哲も無い植え替え法ですが、これからしばらくは休日の植え替えが忙しくなりますね。
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消毒液に何分くらい入れておきますか?
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>fs2882さん
はじめまして。
消毒の時間ですが、基本は薬剤の説明書に書いてある通りの時間を適用します。
ただ、休眠中の球根などの浸漬消毒と違って根は活動しています。ですので、濃度や時間によっては傷むことも考慮しなくてはなりません。
ちなみに、小根は長時間の消毒で傷んでしまいますが、太い根茎は1時間の消毒でも枯死しないことを確認しています。
使用する薬剤などにもよって薬害の程度は変わりますので、ご自身でも濃度など薬害が出ないこと無地の個体などで確認の上ご使用されることをオススメします。
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根を洗浄してから何分くらい消毒液につけておきますか回答よろしくお願いします。
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>fs2882さん
薬剤の種類や濃度によって効果や薬害のリスクも変化すると思いますが、私は説明書きの濃度でおよそ5分前後消毒しています。
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はじめまして。いつも参考に勉強させて頂いております。そこで一つ質問なんですが、植え替えをした際に元肥を入れていると思うのですが、11月から2月の管理のところでは植え替えが終わった後、2週間くらいしたら寒肥を入れるとあります。これは植え替えの際にも入れて、更に2週間後くらいにも入れておられるのでしょうか?それともどちらか一方で入れておられるのでしょうか?初心者なもので頭を悩めております。どうかご教授下さい。
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>かずちゃんさん
はじめまして。
植え替えをした際に私は基本元肥を入れています。少量のバイオゴールド元肥でも良いでしょうし、マグァンプも良いと思います。
2週間待つのは植物の根が活着するのを待つためです。
私がブログ等で紹介している寒肥ですが、これは元肥とは違って、春先にも使用する油かすやバイオゴールドなどの窒素分を主に含んだ肥料のことです。
鉢の用土に埋め込んでも良いですが、私は用土の上にのせる感じで使っています。
寒い時期に与えるので「寒肥」と表現しましたが、植え替え時に入れる元肥とは全く違うものです。
すみません、紛らわしかったですね。
ご理解頂けましたか?また分からなければご質問下さい。
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>バルトさん
分かり易い回答ありがとうございました。大変勉強になりました。これからも参考にさせて頂き、分からないことがあれば、また質問させていただく事があるかもしれません。その時はまたよろしくお願い致します。
ありがとうございました。
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>kazuchan-24さん
いえいえ、私の意見などは少ない経験則と私が個人的に考察した結果です。
正しいかどうかも含めて他の方の棚で効果的かどうかは分かりません。ご自身の棚でも試験しながら慎重に進めて下さいね。
またご質問がいつでもお気軽にどうぞ。